手術支援ロボット da Vinci(ダ・ヴィンチ)

前立腺がんの手術方法が変わります 手術支援ロボット da Vinci(ダ・ヴィンチ) 神奈川県 初導入!

天才レオナルド・ダ・ヴィンチの名を冠した「da Vinci Xi(ダ・ヴィンチ)サージカルシステム」は、腹腔鏡手術を支援する内視鏡下手術支援ロボットです。「ダ・ヴィンチ」を用いることで高画質・立体的な視野を得ることができ、人間の手以上の複雑で繊細な手術が可能です。「ロボット手術」と聞くと、ロボットが自動的に手術を行うイメージがあるかもしれませんが、そうではありません。あくまで術者の精密な手の動きを再現しつつ、体への負担を少なくした手術です。操作する医師は認定資格を取得し、トレーニングを積んでいます。医師がロボットを活用し、より精緻に行なう手術とお考え下さい。
当院では2011年12月、前身の茅ヶ崎徳洲会総合病院時代に「ダ・ヴィンチS」を神奈川県初導入、2012年4月より運用開始。2018年9月に新型「ダ・ヴィンチXi」を導入しました。

2018年4月より、ダ・ヴィンチを用いたロボット支援腹腔鏡下手術の保険適用範囲が大幅に拡大されました。現在、当院泌尿器科では前立腺がんの前立腺全摘術、腎がんの腎部分切除術、膀胱がんの膀胱全摘術、骨盤臓器脱に対しての仙骨膣固定術、腎盂尿管移行部狭窄症に対しての腎盂形成術について、保険診療にて行なっております。

手術件数実績

総計 699件(2021年12月末現在)

「ダ・ヴィンチ」の機能と特長

1. 体への負担が少ない

皮膚の切開範囲が小さく、傷口は腹部に鉗子を挿入する8~12mmほどの幅です。開腹手術と比べ少ない出血量で、神経などの機能温存に優れています。術後の回復が早く入院期間も短い傾向にあります。

ロボット支援手術と開腹手術の比較【前立腺全摘術】

開腹手術(従来手術) ロボット支援手術(ダ・ヴィンチ)
狭い骨盤内の手術の為、視界が限られ神経や尿道括約筋を傷つけてしまうことがあり、出血量が多くなる場合があります。 内視鏡の拡大3D映像で見たい方向・角度から自由に見ることができ、より繊細な手術が可能です。
尿道と膀胱を繋ぐときの確実性に乏しくなる場合があります。 狭い隙間でも自由に鉗子を操作することができ、より確実な尿道と膀胱の吻合が可能です。
傷口が大きくなります。図: 開腹手術(従来手術) の傷口 腹部に小さい穴を 数ヶ所空けるだけなので、体への負担が少なく済みます。図: ロボット支援手術(ダ・ヴィンチ) の傷口

2. 鮮明な画像(3D ハイビジョンシステム)

術者の操作するサージョンコンソール(操縦席)のモニターには、高画質で立体的な3D画像が映し出されます。

3. 精密な動き

紹介状をお持ちの方、健康診断で要精密検査の診断をされている方は、事前にご予約をお取りいただきますようお願い致します。
事前に予約センターに紹介状や健康診断結果等の資料・画像をお持ちください。ご受診当日比較的スムーズに検査や説明をさせていただく為に、何卒ご了解くださいませ。 また、資料をお持ちの方で当日ご持参される場合は、予約時間より早めのご来院をお願い致します。

術者(写真右)は、サージョンコンソール(操縦席)に座り、モニターに映し出される3次元立体画像を見ながら手術(患部の切除や縫合など)を行ないます。

「前立線がん」について

前立腺がんは、中高年男性において注意すべき前立腺疾患のひとつです。進行度は比較的緩やかであり、早期に発見できれば他のがんに比べて治りやすいと言えます。しかし、初期には自覚症状がほとんどないため、発見が遅れることがあります。進行すると最終的には骨や他臓器にまで転移することがあるため、早期発見し適切な治療を行なうことが大切です。

外来受診について

受付時間表をご確認の上、受付時間内に外来へお越しください。

診療受付時間

紹介状をお持ちの方

他の医療機関で前立腺がんと診断されている方は、紹介状と病理標本を初診時にお持ちください。

医師紹介

吉村 一良

吉村 一良ロボット手術センター長

専門分野

尿路腫瘍、内視鏡・ロボット手術

経歴

1986年卒 慶應義塾大学

専門医・認定医等

  • 日本泌尿器科学会泌尿器科専門医
  • 日本泌尿器科学会泌尿器科指導医
  • 日本泌尿器科学会泌尿器腹腔鏡技術認定医
  • 日本内視鏡外科学会泌尿器腹腔鏡技術認定医
  • ロボット(da Vinci)手術認定医
  • 日本透析医学会透析専門医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
  • 厚生労働省認定臨床研修指導医
  • 神奈川県難病指定医
診療科・部門