湘南藤沢下肢創傷ケアチーム

歩けるということ

「歩くことは人間の尊厳である」と言われています。歩けるということは多くの方にとっては当たり前のことなのかもしれません。ただそれはとても幸せなことであると思います。足壊疽(=足が腐ってしまう)によって下肢切断を余儀なくされ、人生が大きく変わってしまった患者様がたくさんいらっしゃいます。

人生100年時代と言われておりますが、年齢や病気によって歩けなくなってしまうと、周りの人に助けて貰わなければならず、今までできていた仕事もできなくなり、自分の人生あるいは家族らの人生も変えてしまうおそれがあります。健康寿命とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されていますが、歩けることは健康寿命と直結するのです。

足病とは

現在、糖尿病や、透析を必要とする腎不全、末梢動脈性疾患(PAD、CLI)の患者様はたくさんいらっしゃいます。様々な原因がありますが、高齢化も大きな要因でしょう。それらの方の中には、下肢に傷のある人(具体的には下肢潰瘍・壊疽など)が増加傾向にあり、放っておけば太ももやふくらはぎでの下肢の切断(=大切断)が必要になる場合もあります。極力それを回避し(もちろん必要な場合もありますが)、生きている間少しでも長く歩けるようにしたいと思っています。

元をたどると、ほんの小さな傷(怪我、靴擦れ、たこ(=胼胝)、魚の目(=鶏眼)、巻き爪、やけどなど)が原因となることが多いです。糖尿病や虚血の方はちょっとした傷でも悪化し、大切断に至る可能性があります。こういったことはまだ一般の方にはあまり知られていないと思います。大切なことはまず疾患に対する知識を持つこと、またもし傷ができたら悪化する前に治すこと、さらにはそもそも傷を作らないことであると考えます。

チームで足病をケアする

これら足に関わる治療をするには幅広い知識や経験、技術が必要となります。当院は総合病院であり、各診療科が整っております。その点を生かし、各診療(外科、形成外科、皮膚科、整形外科、循環器内科、糖尿病内科、腎臓内科など)、さらには看護部、リハビリテーション科、義足装具士らでチームを発足し、皆で協力・連携し、足病で悩む患者様が少しでも長く歩けるように、少しでも早く治るようにとチームで連携して取り組んでおります。

ただご高齢の方や、ADL(Activities of Daily Living:日常生活の中で生じる基本的な動作)が低い方(例えば寝たきりである、全介助であるなど)や、持病がありそちらの具合が悪く、長期予後(予後:医学的な見通し。つまりどれだけ生きられるか)が見込めない場合は、下肢を残すことにこだわり過ぎるあまり、入院期間が長くなり、ご自宅やご施設で過ごせるご家族らとの大切な時間が失われてしまう可能性もあるため、そういった患者様に対しては大切断を決断して、悪いところを切除し、治し、少しでも早く退院できるようにさせて頂く場合もございます。治療方針は十人十色と考えます。患者様や御家族とよくよくお話をさせて頂き、どのような治療が一番ベストなのか、一緒に考えていけるような治療をさせて頂きたいと思っています。

対象とさせて頂いております疾患は下記となっています。

  • 末梢動脈性疾患(PAD、CLI)
  • 糖尿病性足病変(DM foot)
  • 静脈性潰瘍(静脈瘤や深部静脈血栓症)
  • 膠原病性皮膚潰瘍(リウマチ、強皮症など)
  • リンパ浮腫
  • 陥入爪、爪周囲炎
  • 白癬、胼胝、鶏眼、角化症
  • 蜂窩織炎、壊死性筋膜炎

など

上記の疾患でお困りの方がいらっしゃいましたら、一度ご相談頂ければと思います。一緒に足の病気を治せていけたらと思っています。

【下肢創傷ケア外来(予約制)】毎週木曜日 9:00~11:30

ご予約は 病院代表TEL:0466-35-1177
代表電話より予約センターを呼び出してご予約下さい。

医師紹介

  • 倉田 修治医長(外科)
    倉田 修治
    専門分野
    一般外科
    経歴
    2010年卒 京都府立医科大学
    専門医・認定医等
    • 日本外科学会外科専門医
    • 日本消化器外科学会
    • 日本内視鏡外科学会
    • 日本大腸肛門病学会
    • 日本臨床外科学会
    • 日本連合外科学会
    • 日本IVR学会
    • 日本臨床救急医学会
    • 下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術の実施基準による実施医
    • 日本消化器病学会
    • 日本消化器内視鏡学会
    • 日本乳癌学会
    • 身体障害者福祉法第15条指定医(ぼうこう又は直腸機能障害)
    • 腹部ステントグラフト実施医
    • 神奈川県 難病指定医
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