放射線部

当院の画像診断部は当直体制を取り、すべての装置は24時間稼働しています。救急外来と連携し、より良い画像を提供できるよう日々努力しています。地域医療機関との連携を計り紹介検査にも対応し、画像診断のニーズに応えています。インターベンショナルラジオロジー(IVR、血管内治療)も行っていて、こちらも24時間体制で稼働しています。
現在、診療放射線技師34名(医学物理士1名を含む)で業務を行っています。

一般撮影・骨密度検査

一般撮影について

当施設の一般撮影(単純X線撮影)はおもに胸部、腹部、骨部撮影を行っています。撮影室は3室(CR対応)あり、1室はCT室と直結していて救急患者様にも対応しています。

骨密度検査について

骨粗しょう症を診断するための検査が骨密度の測定です。当院の骨密度測定装置は「X線」を使用するDEXA法という装置です。腰椎と股関節で測定しています。他の方法に比べ測定精度が高く、再現性にも優れているため、経過観察・治療効果の判定にも役立ちます。検査結果は紙面にて5分ほどでお渡しできます。

マンモグラフィー

概要

マンモグラフィーは乳房専用の撮影装置で検査を行います。乳房は脂肪など柔らかい組織で構成されているため、通常の撮影で使用するX線では鮮明に写りません。当院ではGEヘルスケアジャパン社製フラットパネルディテクタ搭載の装置で高精細な画像を描出します。

最近のトピックス

当院はすべて女性技師が担当しています。デリケートな部位の検査でもありますので、安心して検査を受けられるよう心がけています。
他施設からの検査依頼も積極的に受けています。当日の読影も可能ですので、ぜひご利用ください。

CT検査

概要

CTとはX線を身体の周囲に円を描くように照射し、透過したX線をデータとしてコンピュータ処理し、人体の輪切り画像を描出する検査です。
現在は、MDCT(multi detected CT)いわゆるマルチスライスCTが一般的で、当院もGEヘルスケアジャパン社製の16列、東芝社製の320列の2台が稼働しています。
特に320列は検出器の多さを活かし、心臓のコロナリーCTを得意とします。撮影時間の短縮により、全身の血管を描出することも可能です。

最近のトピックス

大腸に炭酸ガスを注入し全体像を3Dで描出できるCTコロノグラフィーに対応しています。ナビゲーターシステムにより大腸を内側から描出することもできます。特に、大腸内視鏡が挿入困難な方などに有用です。

MRI検査

概要

Magnetic Resonance Imaging(磁気共鳴画像診断装置)とは核磁気共鳴と呼ばれる現象を利用して人体の様々な断面を画像化する検査です。非常に強い磁石と電波を利用しますので放射線被ばくはありません。
当院ではGEヘルスケアジャパン社製の1.5T、フィリップス社製の3.0Tの2台を稼働させています。
高磁場である3.0Tは、32チャンネルのマルチコイルを使用して心臓の検査など質の高い検査を目指しています。造影剤の向上により初期の肝細胞癌の発見にも貢献しています。

最近のトピックス

MRI対応ペースメーカ植込みの患者さまにも1.5Tで対応しています。(事前の連絡が必要です。詳細は放射線部にお問い合わせください。)
平日(月~土曜日)はPM8:00まで、日曜日もPM5:00まで検査を行い、患者さまのニーズにお応えしています。

カテーテル検査・IVR

概要

当院ではFPD(フラットパネルディテクター)を搭載した血管撮影装置が3台導入されており、低被ばくで高画質な画像診断を提供しています。
心臓カテーテル検査では、心臓領域の血管造影を行い診断するとともに、冠動脈インターベンション、頸動脈ステント留置術、ペースメーカ植え込み術、カテーテルアブレーション術といった治療を行います。

シーメンス社Airtis Zee TC

脳血管造影検査では頭頸部領域の診断とともに、動脈瘤・動静脈奇形に対するコイル塞栓術や頸動脈狭窄症に対するステント留置術などのカテーテル治療を行います。また、三次元血管撮影やFPDを用いたCT撮影などで治療に対する積極的なサポートを行っています。

体幹部領域では広範囲を撮影できるFPDを活かし、肝動脈塞栓術(TAE)・肝動脈内動注化学療法(TAI)などを行います。

シーメンス社Airtis Zee BA

核医学検査

概要

核医学検査は、放射能を放出する放射性同位元素(RadioIsotope:RI)を使用する検査です。基本的にはRIを含む放射性医薬品を静脈注射します(カプセルを飲んだり、ガス状の物を吸うこともあります)。
その後、目的の臓器や組織へ集まったRIから放出される放射線(ガンマ線)を体外からガンマカメラを用いて撮影・計測を行います。
この検査によって、RIの体内分布や量、時間的変化から臓器・組織の生体機能および腫瘍の活動性や広がりを診断します。
体内に入った放射性医薬品は尿や便と一緒に排出され、時間とともに放射線の量も少なくなりますので、遅くても数日で体内から無くなってしまいます。

脳血流シンチ、骨シンチ

被ばく

核医学検査で使用される放射性医薬品の量は極めて少量です。
普段日常生活の中で自然から受けている放射線は1年間で約2.4mSvになります。
これに対し、1回の核医学検査で受ける被ばく線量は1~15mSvとなります(検査の種類によって異なります)。

注意事項

この検査は放射性医薬品が目的の臓器や組織に集まることを利用した検査ですので、検査前にはその集まりを妨げるような食事や薬の使用を止めていただくことがあります。
また、以下の方は検査できない可能性がありますので、あらかじめ担当医か検査技師にまでお申し出ください。

  • 妊娠中や妊娠の可能性のある方
  • 授乳中の方
  • 長時間の静止がつらい方

GE Healthcare製 Infinia3

診療科・部門