よくあるご質問
「がんの内視鏡治療」について
がんと診断され、外科手術を勧められました。出来ればおなかを切りたくないため、体に負担の少ない内視鏡治療で治せませんか?
当科では学会で定められた基準(ガイドライン)により、内視鏡治療の適応を判断しています。簡単に言うと
- がんの浸潤の深さ
- 転移の有無
などによって内視鏡治療の適応があるかどうかを決めています。内視鏡検査でがんが深く浸潤している所見があったり、CTやPETで転移があることが分かっている場合は内視鏡治療は適応外となるため、外科や放射線科へご紹介します。
ただし、内視鏡治療の難易度が高いことを理由に、外科手術を勧められる場合があります。当科では、他院で外科手術を勧められた患者様でも、内視鏡治療で治癒出来たケースがあります。食道・胃・十二指腸・大腸がんの治療方針に関しては、当科の外来(水曜の午前、金曜の午後)を受診いただきご相談下さい。
現在、他の医療機関にかかっている場合でも受診はできますか。
予約センター(TEL 0466-35-1350)で内視鏡内科の外来をご予約の上、外来へお越し下さい。外来は水曜の午前、金曜の午後になります。
現在、他の医療機関にかかっていて受診を希望していますが、用意するものはありますか?
当科では、食道・胃・十二指腸・大腸がんに関するご紹介を受け付けています。病状に関する紹介状をお持ち下さい。がんと診断される根拠となった検査結果(内視鏡検査のレポート、病理検査の結果、CTのレポート、内視鏡やCTの画像データなど)をお持ちいただくと、治療方針について具体的なご相談が可能です。紹介状をご用意出来ない場合でも受診して頂くことは出来ますが、検査の受け直しが必要になったり、治療方針についての具体的なご相談が出来ない場合があります。
高齢ですが、内視鏡治療に耐えられるでしょうか?
当科では90歳を超える患者様でも、内視鏡治療(ESD:内視鏡的粘膜下層剥離術)を特に問題なく行い、治癒出来たケースが複数あります。同じ年齢であっても、元気度は個人差が大きいため、単純に年齢だけで区切ってはいません。
ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)は日帰りでは出来ませんか?
ESDは入院が必要です。薄い消化管の壁を広く剥がすため、慎重に経過を見る必要があるからです。ESDの入院期間は食道・胃・大腸は4泊5日を基本としています。
ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)で痛みは出ますか?
通常、ほとんど痛みは出ません。ほとんどの方が治療の翌日から食事を食べられるようになり、予定通り退院されています。
「胃カメラ」について
特に症状はありませんが、胃カメラを受ける必要はありますか?
一般的に早期がんは自覚症状が出にくく、自覚症状が出た場合は既に進行がんになっているケースが多いです。
そのため、早期がんの段階で発見するためには、自覚症状がなくても定期的に内視鏡検査を受ける必要があります。
胃カメラは1年に1回程度を目安に検討されると良いでしょう。
ピロリ菌感染の有無など、がんのリスクは個人差があるため、受診時にご相談下さい。
胃カメラの前日、食事で注意することはありますか?
夜8時までに食事を終えて、それ以降は飲み物だけにして下さい。
検査当日は、水分摂取は最小限にし、朝ごはんは食べないで来院して下さい。
朝の薬を検査前に飲んで良いかどうかは、検査を予約するとき、担当医にご相談下さい。
胃カメラは来院したその日にできますか?
胃カメラは基本的に予約制ですが、緊急性がある場合は当日行います。
胃カメラは苦しくありませんか?
ご希望によって麻酔の注射を使用出来ます。麻酔を使うことで楽に検査を受けることが出来ます。麻酔をすることで、「気が付いたら検査が終わっていた!」と言われる方も多いです。
検査時間は、観察するだけなら5~10分程度です。組織をとるなどの処置が必要な場合は、少し検査時間が長くなります。
また、当院には鼻から入れる胃カメラもあります。鼻から入れることで、口から入れる胃カメラと比べ、オエッという反射が起こりにくいため楽に検査を受けることが出来ます。
胃カメラとバリウムはどちらを受ければ良いですか?
基本的に胃カメラをお勧めします。
バリウムの欠点として組織をとって顕微鏡で調べることが出来ないこと、平らな病変や小さな病変を発見することが難しいことが挙げられます。
胃カメラでは何か異常があった場合、その場で組織をとって顕微鏡での分析に回すことが出来ます。また、平らな病変や小さな病変はバリウムでは発見が難しいですが、胃カメラでは発見しやすくなります。
胃と大腸の検査を同時にできませんか?
可能です。担当医にご相談下さい。両方の検査を受けてもお体への負担はあまり変わりませんし、通院の手間も省けるというメリットがあります。
“がん“が見つかった場合、治療はどうなりますか?
“がん“は進行具合(転移の有無、浸潤の深さなど)によって、早期がんと進行がんに分類されます。
早期がんの多くは当科で内視鏡治療を行い、おなかを切らずに治すことが出来ます。詳しくは当科のホームページの「内視鏡内科で行っている治療、検査の一覧」をご覧下さい。
進行がんは外科手術、抗がん剤治療、放射線治療などが必要になるため、外科、放射線科へご紹介します。
「大腸カメラ」について
特に症状はありませんが、大腸カメラを受ける必要はありますか?
一般的に早期がんは自覚症状が出にくく、自覚症状が出た場合は既に進行がんになっているケースが多いです。そのため、早期がんの段階で発見するためには、自覚症状がなくても定期的に内視鏡検査を受ける必要があります。
大腸カメラは1~3年に1回程度を目安に検討されると良いでしょう。
大腸ポリープの有無など、がんのリスクは個人差があるため、受診時にご相談下さい。
便潜血反応で、2回のうち1回だけ陽性になりました。大腸カメラは必要ですか?
便潜血反応が1回でも陽性となった場合は、大腸カメラは必要です。
便潜血反応は簡単に行えるという利点の反面、精度が低いという欠点があります。
大腸がんなどの病気があったとしても、必ず便潜血が陽性となるとは限りません。
確実な診断のためには大腸カメラが必要です。
注腸造影(バリウム検査)と大腸カメラのどちらがよいのでしょうか?
大腸カメラをお勧めします。
注腸造影検査は小さい病変や平坦な病変は映らないことがありますが、大腸カメラではそのような病変も発見しやすくなります。また、ポリープが発見された場合、その場で治療することも可能です。
検査前に洗浄液を飲むのが大変ですが、飲まないとだめですか?
大腸の中には便が残っていたり、腸液がついていたりするため、洗浄液を飲まないで検査すると観察することが出来ず、診断の精度が下がってしまいます。
また、大腸の中がきれいになっていないと、大腸カメラを挿入していく際の難易度が上がり、痛みが出やすくなる可能性があります。
以上の理由から、大腸カメラを行うためには洗浄液を飲んでいただく必要があります。
大腸カメラはどれくらい時間がかかりますか?
大腸カメラを入れ始めてから抜くまで、15分程度で終わることが多いです。
ポリープの切除などの処置がある場合は、その分、長くなります。
大腸ポリープの切除は日帰りで出来ますか?
ほとんどの場合、日帰りで切除することが出来ます。
血液サラサラの薬を飲んでいる場合、ポリープが大きい場合などは入院が必要になることがあります。事前に担当医とご相談下さい。
“がん“が見つかった場合、治療はどうなりますか?
“がん”は進行具合によって、早期がんと進行がんに分類されます。 早期がんの多くは当科で内視鏡治療を行い、おなかを切らずに治すことが出来ます。 詳しくは当科のホームページの「内視鏡内科で行っている治療、検査の一覧」をご覧下さい。 進行がんは外科手術、抗がん剤治療、放射線治療などが必要になるため、外科、放射線科へご紹介します。
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