Shonan Fujisawa Marfan Team
湘南藤沢マルファンチーム
Marfan(マルファン)症候群とは
遺伝子の異常により大動脈、骨、眼、肺などの全身の結合組織が脆弱になる疾患です。
結合組織(細胞同士をつなぐ組織)が脆弱なために大動脈の拡大、大動脈解離、背骨や胸郭の変形、視力障害、気胸などの特徴的な所見を認めます。
日本のMarfan患者は約2万人といわれています。しかし患者さま本人やその家族が必ずしも病気について正しい知識を持っているわけではなく、漠然と不安を抱えながら生活されている方が多くいらっしゃいます。
【Marfan患者さまに、病気についての正しい知識を得てもらい、結婚、出産、家庭、仕事などのライフプランに合わせて最適な時期に、最高水準の治療を提供する】これを我々の目標としています。
そのためにShonan Fujisawa Marfan Team(湘南藤沢マルファンチーム)を結成しましたのでご紹介させていただきます。
当院の特徴
当院は心臓血管外科、脊椎側弯症外科、内科、産婦人科、眼科、呼吸器外科などが連携しMarfan患者さまの全身を診ることができる医師がそろっていることが強みです。そのメンバーでMarfan Teamを作り、複数科が綿密に連携して患者さま一人一人に最適な診療、治療を提供していける体制を構築することができました。
日頃、我々が診察させていただくMarfan患者さまの例を挙げますと、大動脈基部が拡大し突然大動脈解離を発症され救急車で運ばれてくる方、側弯症などの骨格の変形があり日常生活に支障がある方、妊娠出産を予定しており不安を感じている方、家族の方が若くして大動脈解離を発症されたため自分も発症するのではないかと日々不安や恐怖を感じながら生活している方など様々です。また一人の患者さまでも年齢によってニーズは変化していきます。
Marfan患者さまの生命予後を規定するのは紛れもなく心臓大動脈疾患であり、心臓血管外科手術で救命することは当然大切です。しかし手術だけではMarfan患者さまが抱える他の疾患や症状への対応、生活の質の向上、精神的負担の軽減などのサポートが十分にできていない。さらに、実際にそれを必要としている方は多いと感じていました。
当院には、偶然かもしれませんが、そのようなMarfan患者さまのニーズに答えられる医師が揃っていました。もしかしたら我々がMarfan患者さまのための総合病院として社会に貢献できるのではないかと考え、Shonan Fujisawa Marfan Teamを立ち上げました。病院全体でMarfan患者さまに対応していく体制を作っておりますが、今回は特に診察させていただく機会の多い診療科の医師をご紹介します。
Shonan Fujisawa Marfan Team
湘南藤沢 マルファン チーム
各診療科のご紹介
心臓血管外科(服部 滋)
これまでの我々の心臓大動脈治療経験に加え、Marfan症候群治療の経験が豊富な青見茂之先生がコンサルタントとして手術のご指導、ご協力をいただけることになりました。今後さらに手術手技を磨いていきます。人工弁に置換する方法以外にも自己の弁を温存する術式(David手術)も安全に行っております。詳しくは診療科HPをご覧ください。また、手術が必要となる前に早期からお薬の内服治療を開始することで大動脈疾患の進行を遅らせることができます。手術をせずに済むのなら患者さまにとってそれ以上良いことはありません。怖がらずに一度簡単な検査だけでも受けに来てください。
またMarfan外来の窓口として、各診療科との調整役を担当させていただきます。よろしくお願いします。
脊柱側彎症外科(江原 宗平 院長)
当院の脊柱センター・脊柱側彎症センターは2004年7月の開設以来、脊椎手術数5000例を超える実績です。全国各地から多くの側彎症、脊椎疾患の患者さまが受診されており、脊椎専用ハイブリット手術室など、充実の医療設備で正確で安全な手術を行っております。
その中でMarfan患者さまの診療の経験も豊富にございます。今後Marfan teamを全面的にサポートしてまいります。
内科(中下 珠緒 部長)
遺伝子検査や内科疾患全般に対応しております。当院は内科と産婦人科が協力し、民間病院では珍しくPrimary immunodeficiency database in Japan(PIDJ)に加入しているため、公益財団法人かずさDNA研究所かずさ遺伝子検査室と連携し、遺伝子検査を受けることが可能です。
Marfan症候群以外にも、ロイス・ディーツ症候群、エーラス・ダンロス症候群(血管型)遺伝子、家族性大動脈瘤、解離遺伝子などを調べることができます。当院で採血を行いますと約2か月後に検査結果が出ますので、その結果を踏まえ医師の説明を受けることができます。また難病指定の申請も受けられます。
産婦人科(橋口 和生 部長)
橋口医師は遺伝専門医としてMarfan症候群も含めた様々な遺伝子疾患の外来、カウンセリングを行っております。
Marfan患者さまで妊娠出産に対する不安を抱えている患者さまは多くいらっしゃいます。
当院では産婦人科診療に加え、遺伝子疾患にも十分な知識と経験がございますので、外来で直接お話いただくことで不安の軽減ができると考えています。
また診断がついた方のご家族へのカウンセリング、ご家族へどう説明するかなど遺伝専門医ならではの意見をお伝えいたします。
その他にも呼吸器外科(横田部長)、眼科(山本部長)、外科、胸壁外科など様々な診療科と連携して治療に当たっております。
外来受診について
当院では心臓血管外科がMarfan症候群外来の窓口となっております。
初めての方はお電話で心臓血管外科のご予約後、受診当日に紹介状をお持ちください(外来日は火曜午後と水曜午前)。
まずは心エコー検査やCT検査で心臓大動脈を評価します。必要なら定期フォローを行います。その他の疾患や異常がある場合や何かお困りのこと、相談したいことがあれば適切な診療科をご紹介させていただきます。また他院でMarfan症候群が疑わしいと言われた方、手術を受けられたあとの方、Marfan症候群の診断がついていないが不安を感じている方、Marfan症候群以外の結合織疾患の方など遠慮なく受診して下さい。
(予約センター)
日曜日・祝日・年末年始は除く
患者様とご家族へのメッセージ
Marfan症候群は全身疾患であり1つの診療科だけでは十分な治療、ケアはできません。しかしShonan Fujisawa Marfan Teamが患者さま一人一人を丁寧に診療し、時間をかけて成長していくことで、Marfan患者さまやその家族が安心して生活していくための大きな力になれると確信しております。まずはお気軽にお問い合わせください。
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内科(初診)
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総合内科
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内視鏡内科
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小児科
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