小児外科

外来診療担当表

 
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小児外科とは?

「こどもはおとなのミニチュアではない」

小児外科を説明するときによく使われる言葉ですが、これほど適切に小児外科の特質をあらわした言葉はありません。
こどもはおとなに比べてからだが小さく、とくに新生児・未熟児では非常に繊細な手術のテクニックが必要です。おとなの手術と同じ方法ではこどもの手術は行えません。
しかしもっと大事なことは、こどものからだはおとなのように完成したものではないことです。肺・腎臓・肝臓など身体のあらゆる臓器が発育の途中にあり機能が未熟です。また、身体の機能の調節のしかたもうまくありません。しかも、発育に伴ってこれらの機能はどんどん変化してゆきます。このような子供の特徴を十分に知った上で手術前後の治療をしなければなりません。薬の使い方・点滴のしかたなどあらゆる面でおとなの常識は通用しません。これが小児外科が独立した大きな理由です。

主な対象疾患

消化器疾患

ミルクを吐く 肥厚性幽門狭窄症、胃軸捻転症、胃食道逆流症
腹痛・発熱 小児虫垂炎
便秘あるいは便失禁 肛門狭窄、ヒルシュスプルング病、慢性便秘ほか
肛門あるいは肛門周囲の異常(時に血便) 裂肛、痔核、肛門周囲膿瘍、痔瘻など

鼠径部の異常

外鼠径ヘルニア、陰嚢水腫、精索水腫

頚部の異常(しこりや分泌物がある)

正中頚嚢胞、下咽頭梨状窩瘻など

臍(へそ)の異常

臍ヘルニア、臍肉芽腫、臍腸管遺残、尿膜管遺残など

体表のしこり

良性軟部腫瘍(血管腫、リンパ管腫、石灰化上皮腫など)

その他

紹介先が必要な疾患として、新生児外科緊急疾患、胆道閉鎖症・先天性胆道拡張症、悪性腫瘍(神経芽腫、腎芽腫、肝芽腫など)があります。

乳児血管腫(いちご状血管腫)に対するプロプラノロール内服治療

乳児血管腫は、皮膚の表面や内部にできる「赤あざ」の一種で、未熟な毛細血管が増殖してあらわれる良性の腫瘍です。見た目が赤く、いちごのような外観から、「いちご状血管腫」とも呼ばれます。出生直後には目立たない状態ですが、生後数日から1か月ころから赤みが出てきて、徐々に盛り上がってきます。皮膚表面に扁平に盛り上がる「局面型」、半球状に盛り上がる「腫瘤型」、皮膚の下に腫瘤がある「皮下型」の3タイプがあります。乳児血管腫は型と大きさにもよりますが、通常は5歳頃までに50%が、7歳頃までに70%が自然に消退してきます。しかし、範囲が大きかったり大きな皮下型であった場合には、部分的に赤みが残ったり、色は消えてもいったん膨隆した皮膚が縮むので周囲の皮膚とは質感が異なることがあります。大きくなる傾向が強い場合などで皮膚が伸びきってしまうと後遺症が残る可能性が高くなります。

乳児血管腫の自然経過

自然退縮後に残る後遺症

図・写真:(マルホ株式会社:乳児血管腫の薬物療法について 疾患・治療についての患者説明用資料より抜粋)

以前は多くは自然退縮すること、治療する場合は外科手術や、ステロイドなどの副作用の強い薬による治療など負担が大きいことから、出血や合併症を併発した場合などや目立つ部位で家族が治療を希望された場合に治療を行っていました(レーザー治療は以前から行われていましたが、特に腫瘤型や皮下型にはあまり効果がないと言われています。)。

2008年に高血圧や心疾患の治療薬として使用されていたプロプラノロールという薬が乳児血管腫に有効であることが報告され、2016年に国内で乳児血管腫に保険適応とされたプロプラノロール(ヘマンジオルシロップⓇ:マルホ株式会社)が発売され、その効果と副作用の少なさから広く使用されるようになり、現在の乳児血管腫の第1選択の治療となっています。しかし循環器系に作用する薬ですので投与は慎重に行う必要があり、投与開始時や増量時などには循環器系などの精査とモニタリングが必要とされます。

当院における治療

当院では治療前に小児循環器外来を受診して心疾患の有無をチェックし、問題がなければ1週間ごとに3回の日帰り入院を行い、体重あたりプロプラノロール1mgの少量から開始して副作用のないことを確認しながら治療量の3mgまで増量し、以降は外来で2週間~1か月に1回の通院で6か月を目安に内服治療を行います。
2019年7月から2020年9月まで13人のお子さんの治療を行い、シロップが飲めなかったり副作用で治療ができなかった子はいません。程度の差はありますが、全例で効果はみられています。気になる方はお気軽に相談して下さい。

医師紹介

  • 蛇口 達造顧問
    蛇口 達造
    専門分野
    小児外科一般、外科代謝・栄養
    経歴
    1970年卒 東北大学
    専門医・認定医等
    • 日本小児外科学会専門医
    • 日本小児外科学会指導医
    • 日本外科学会外科専門医
    • 日本外科学会指導医
    • 厚生労働省認定臨床研修指導医
  • 鈴木 孝明部長
    鈴木 孝明
    専門分野
    小児外科
    経歴
    1995年卒 昭和大学
    専門医・認定医等
    • 日本外科学会専門医
    • 日本外科学会指導医
    • 日本小児外科学会専門医
    • 日本小児外科学会指導医
    • 日本がん治療認定機構がん治療認定医
    • 厚生労働省認定臨床研修指導医
    • 厚生労働省認定緩和ケア研修会修了医
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