睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療の流れ

診察
まず、お話をお伺いし、必要な場合は耳鼻科受診やレントゲン、血液検査などを行うこともあります。
簡易検査
まず、簡易検査(スクリーニング検査のこと)を行います。多くの場合は、当日に機械をお渡しできます(本体は小さいのですが、センサーなどを含めるとハンドバッグくらいの大きさです)。就寝前にご自分でセンサーをとりつけ、スイッチを入れ、翌朝起床時にスイッチを切ります。
簡易検査の機械は翌日午前10時までに返却して下さい(申し訳ありませんが、次の方のために厳守です)。返却だけですので時間はかかりませんし、代理返却も可能です。早朝の返却も受け付けます。
結果説明の受診
- 睡眠時無呼吸症候群がない(あるいはごく軽症で治療の必要がない方)は、終了です。
- 症状が強いのに軽症と判定された方は、結果に応じて歯科に紹介してマウスピース(スリープ・スプリント)の作製や、手術をご希望の方には耳鼻科紹介、必要に応じて精神科等の紹介をも行います。
- 重症と判定された方には、確定診断のための1泊入院検査を行います。
超重症の方では、入院検査を省略してCPAP治療を開始できる健康保険上の規約がありますが、検査不十分での(生涯にわたる可能性のある)治療はお勧めできません。
歯科装具(スリープ・スプリント)
入れ歯のような形をした上下の歯で噛むマウスピースを睡眠中に装着し、舌がついている下顎と上顎に固定して、睡眠中も舌が奥へ落ち込みにくくするものです。歯科で作成しますが、保険診療には診断に関する紹介状が必要となります。

入院検査【ポリソムノグラフィ(PSG)検査】
1泊2日で入院検査を行います。脳波、呼吸、酸素、体位などを測定するセンサーを20個程度装着し、検査します。当院では専用病室、最新機器を導入しています。寝相が悪い方でも検査は可能です。患者さんによって、治療装置のCPAPを持ち帰って頂く方とそうでない方がいます。
結果説明の受診
2〜3週間後に結果の説明をします。
この受診時に既にCPAPを使用中の方は、CPAP内蔵のメモリーカードを持参して下さい。CPAPの作動状況を説明いたします。
定期受診
原則として、CPAP使用中は毎月1回の受診が必要です。受診時にCPAPに内蔵されたメモリーカードを持参されれば、作動状況を説明いたします。肥満の方は、受診に並行して減量に努力しましょう、大幅減量ができればCPAPは終了できる可能性があります。
診断の確定には、1泊入院をして行う睡眠中の呼吸検査(ポリソムノグラフィ検査)が必要です。 歯科・耳鼻咽喉科治療をご希望の方も簡易検査は必要です。
鼻科や歯科が関係あるのですか?
重症以外の方の治療として、お勧めします。
耳鼻科手術
手術やレーザーなどで喉を広げて、睡眠時も喉の狭窄が起きにくくする方法です。診断の後に耳鼻科にご紹介いたします。