腰椎術後の痛み・帯状疱疹後の痛みなどの難治性の痛み治療

腰椎術後の痛み・帯状疱疹後の痛みなどの難治性の痛み治療

痛みセンターでは、これらの痛みに対し硬膜外刺激療法を行っています。痛みを感じる場合、痛みの信号が脊髄の中を通り、大脳まで伝えられて痛みを感じます。
硬膜外刺激療法は、脊髄の中を通る痛みの信号を電気刺激により大脳に伝わりにくくする治療法です。3か月以上痛みが続くような慢性的に痛みの患者さんが対象となります。

この治療は20年以上前から行われていますが、最近デバイスそのものの性能の向上により、様々な痛みに対して効果を認めます。しかし、痛みの仕組みはまだまだ分からないことも多く、硬膜外刺激療法を使用しても、もともとの痛みをすべて取り切れるわけではありません。重要なことは、この「硬膜外刺激電極で痛みを取ってもらうと考える」のではなく、このデバイスを使用することで、これまでのつらい痛みとうまく付き合っていくための1つの方法であると考えるようになることです。

椎術後の痛み・帯状疱疹後の痛みなどの難治性の痛み治療

当院では日本で使用できる硬膜外刺激電極装置のすべてを使用することができます。

現在使用できる3社のデバイスは1.5TMRI対応の機種がありますので、埋め込み術後にMRIを撮影することが可能です。
まず硬膜外刺激電極効果があるかどうかを判定するためのトライアル(試験刺激)を行ってもらいます。トライアルで効果が認められた場合、ご本人の了承のもとに再度入院していただき硬膜外刺激電極本体をペースメーカーのように体内に埋め込こともできます。

使用するデバイス

電極リード、刺激電極本体、操作用の各種デバイス

電極リード、刺激電極本体、操作用の各種デバイス

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硬膜外刺激電極の主な対象疾患

神経が障害された痛みの疾患が対象となります。

脊椎術後疼痛

脊椎手術後は硬膜外腔の癒着により神経ブロック治療の効果が乏しい場合が多いです。また、脊椎手術後では再手術の成功率も低くなります。このような場合でも硬膜外刺激電極の効果が認められる可能性があります。まずはトライアルから始めて効果を確認します。

帯状疱疹後神経痛

帯状疱疹になって3か月以上痛みが続く場合に対象となります。帯状疱疹後神経痛の特徴的な痛みは、触るとビリビリする痛みです。帯状疱疹による知覚低下による違和感はこの治療で改善しません。まずはトライアルから始めて効果を確認します。

複合性局所疼痛症候群(CRPS)

この疾患は通常神経ブロックが効きにくく、難治性の痛みです。通常は運動療法が治療の主となりますが、痛みで運動療法が難しい場合に対象となります。あくまで運動療法の補助的な治療として考えてください。まずはトライアルから始めて効果を確認します。

必要な入院日数について

当科ではトライアル、埋め込み術ともに7泊8日です。手術前日に入院していただきます。トライアルの場合、退院前日に抜去します。これは、近年の刺激電極の進歩により様々な刺激方法ができます。患者さんの痛みに合った刺激方法を探す必要がありますので、7泊8日の入院期間が必要です。

この治療の入院から退院までのおおまかな流れ

1 .手術前日に入院していただきます。

2. 手術日当日朝から感染予防の抗生剤の点滴を行います。その後抗生剤は2日間内服してもらいます。

3. 手術は1時間くらいかかります。うつ伏せの姿勢で行います。

4. トライアルの場合、電極の刺入部の消毒は、感染をしていないかどうかの確認のため、毎日行います。電極が入っているため、入浴。シャワー浴は禁止です。退院前日に電極を抜去し、翌朝退院となります。傷は小さいので、創部のテープはそのまま1日程度入浴を控えてもらいその後はがしてください。

5. 埋め込み術の場合も毎日消毒を行います。退院当日の朝に抜糸します。創部のテープはそのまま2日程度入浴を控えてもらいその後はがしてください。

*この治療の専門外来:月曜・火曜・木曜の14時から15時30分まで、痛みセンターで問診・診察し、この治療が必要かどうか判断します。
予約診察のみで予約外は受け付けていません。必ず予約センターで予約してください。

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